東大卒の大学受験勉強法ブログ

東大・京大・医学部・旧帝・早慶など難関大志望者向け対策法を紹介。

【東大数学】傾向と対策

東大数学の目標点

東大数学の目標点は文理問わず45〜50点です。

東大数学は理系が6問、文系が4問出題されます。
1問20点です。
解答時間は理系150分、文系100分です。1問あたり25分です。

完答した問題数の単位を「完」、
部分点をとった問題数の単位を「半」と呼ぶことが多く、
それらの単位でいう目標点は次のようになります。

60点 3完、2完2半、1完4半、0完6半
50点 2完1半、1完3半、0完5半
40点 2完、1完2半、0完4半
30点 1完1半、0完3半

「半」は必ずしも10点とは限りません。
失敗したとしても40点以上はキープしたところです。

問題の難易度によっては必要点は変わるためあくまで目安で考えてください。

数学は東大の入試科目の中で一番点差が付きやすいため合否を分ける科目です。
文理問わず60点以上稼ぐことができれば余裕が生まれます。
30点未満では合格は難しいでしょう。

東大数学の頻出分野

東大数学の対策のキーポイントは頻出分野を重点的に対策することです。
次の分野が出題されやすいです。

  • 微積分(数学2、数学3)
  • 確率(数学A)
  • 整数(数学A)
  • 数列(数学B)
  • 図形と方程式(数学2)(※文系)

逆にベクトルは出題されにくいです。

東大数学の対策法

理系ならば数3、文系ならば数2Bまでの基礎を一周さっさと習得します。
一周し終わったらレベルの高めの問題でもう一周します。
最後に東大の過去問・模試問をやれば合格点は取れるようになります。

基礎固めには中経出版の『面白いほどわかる本』シリーズや『青チャート』がおすすめです。

新課程チャート式基礎からの数学1+A

新課程チャート式基礎からの数学1+A

チャート式基礎からの数学2+B―新課程

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チャート式基礎からの数学3―新課程

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基礎固めの前に数学の計算速度を上げるのにおすすめです。

大学入試・センター突破計算力トレーニング 上

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計算力トレーニング 下―大学入試・センター突破

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少しハイレベルな問題は『1対1』をやります。ここまでを基礎固めと考える人もいます。

1対1対応の演習/数学1 新訂版 (大学への数学 1対1シリーズ)

1対1対応の演習/数学1 新訂版 (大学への数学 1対1シリーズ)

1対1対応の演習/数学A 新訂版 (大学への数学 1対1シリーズ)

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1対1対応の演習/数学II 新訂版 (大学への数学 1対1シリーズ)

1対1対応の演習/数学II 新訂版 (大学への数学 1対1シリーズ)

1対1対応の演習/数学B 新訂版 (大学への数学 1対1シリーズ)

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1対1対応の演習/数学3 微積分編 (大学への数学 1対1シリーズ)

1対1対応の演習/数学3 微積分編 (大学への数学 1対1シリーズ)

1対1対応の演習/数学3 曲線・複素数編 (大学への数学 1対1シリーズ)

1対1対応の演習/数学3 曲線・複素数編 (大学への数学 1対1シリーズ)

アウトプット用の問題集も充実しています。

やさしい理系数学 三訂版 (河合塾シリーズ)

やさしい理系数学 三訂版 (河合塾シリーズ)

文系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B (河合塾シリーズ 入試精選問題集 4)

文系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B (河合塾シリーズ 入試精選問題集 4)

直前期にやる問題集も充実しています。

東大の理系数学25カ年[第8版] (難関校過去問シリーズ)

東大の理系数学25カ年[第8版] (難関校過去問シリーズ)

東大の文系数学25カ年[第8版] (難関校過去問シリーズ)

東大の文系数学25カ年[第8版] (難関校過去問シリーズ)

東大数学で1点でも多く取る方法 理系編

東大数学で1点でも多く取る方法 理系編

東大数学で1点でも多く取る方法/文系編(第3版) (大学への数学)

東大数学で1点でも多く取る方法/文系編(第3版) (大学への数学)

参考書の使い方については別の記事で書きます。

東大数学のまとめ

  • 2完1半、1完3半以上を目指す
  • 頻出分野を重点強化
  • 合否を分ける数学は基礎固めをしっかり行う

【東大英語】傾向と設問別対策

科目別対策法

科目別目標点を立てた次は科目別対策の計画を立てていきます。
まずは東大英語の傾向と対策について書いていきます。

東大英語の目標点

目標点は、前回述べたとおり、120点中75点〜80点くらいです。
7割取れれば十分です。

数学や理系の理科で稼げれば60点台でも合格可能です。
ただ、英語は世界で活躍するためには必要な基本的なスキルであり、大学受験を機会に重点的に仕上げることをおすすめします。
最近は東大のキャンパスで英語を使うことが多いので、どうせなら高校生のうちから英語を鍛えたほうがよいと思います。

東大英語の設問別目標点

英語は問題の種類が様々です。
設問は基本的には昔から変わらないので、設問別に目標点を立てましょう。

下記は80点を目標としたときの設問別目標点です。

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
1(A) 要約 8 6
1(B) 長文読解 10 6
2 自由英作文 10*2 14
3 リスニング 30 20
4(A) 文法語法 10 6
4(B) 和訳 12 8
5 長文読解 30 20

配点は公式発表がないので2016年ベースでの予想です。
満遍なく対策するので配点は気にしすぎなくてよいと思います。
年度によっても配点が若干異なると思います。

東大英語の実際の問題

駿台青本や赤本で入手できます。

東京大学(理科) (2019年版大学入試シリーズ)

東京大学(理科) (2019年版大学入試シリーズ)

東京大学(文科) (2019年版大学入試シリーズ)

東京大学(文科) (2019年版大学入試シリーズ)


東大英語の設問別対策法

1(A)要約問題

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
1(A) 要約 8 6

問題用紙1枚くらいの英文を100字くらいで要約します。
最近は気持ち長めの文章量の印象を受けます。

要約用の問題集がありますし、
東大対策を通じてロジカルシンキングを学んでいくので、
コツをつかめばだれでもそれなりの点数は取れます。
失敗することはほとんどないので恐れることはありません。

例えば下記の参考書に取り組めば何とかなります。

英語要旨大意問題演習 (駿台受験シリーズ)

英語要旨大意問題演習 (駿台受験シリーズ)

1(B)長文読解

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
1(B) 長文読解 10 6

題材としては論文形式の文章で問題用紙2〜3枚くらいの英文です。
近年は段落補充・文補充の問題が出題されます。
大問1はロジカルに英文が読めるかを試しています。

ロジカルシンキングは東大対策のひとつのテーマです。
参考書は正直少ないですが良質なものは存在します。

ディスコースマーカー英文読解

ディスコースマーカー英文読解

2.自由英作文

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
2 自由英作文 10*2 14

50〜80wordsの分量の自由英作文です。
近年は分量が多めですから東大が重視しているように感じます。
ですから配点は30点くらいあるかもしれません。

自由英作文の対策はシンプルです。例文暗記です。

例文を100文以上覚えて、
問題では例文を使えるような日本語を考え、
覚えた例文をできる限りそのまま書くだけです。

京大は難しい和文英訳が出題されるため対策時間がとられますが、
東大ははっきり言って暗記なので高3になってからの対策で間に合います。

例文暗記用の参考書は一定数存在しますから安心です。

[自由英作文編]英作文のトレーニング

[自由英作文編]英作文のトレーニング

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

2018年には和文英訳が出題されました。
しかし、京大レベルではなく、自由英作文の対策をしていれば問題なく合格点は取れます。
ただ、時間があれば次の本を2〜3周しておくとよいでしょう。

減点されない英作文 改訂版

減点されない英作文 改訂版

もっと減点されない英作文 過去問演習編 改訂版

もっと減点されない英作文 過去問演習編 改訂版

3.リスニング

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
3 リスニング 30 20

東大英語といえばリスニングです。
読まれる英文は長めですが、問題形式は選択問題がほとんどです。

ディクテーションという書き取り問題があった時期もありましたが、
ディクテーションという英語の学習法がそれなりに普及したからか、
採点に手間がかかるからか、
最近はあまり出題されないようです。

対策法は英単語の学習のときから発音に触れていくことが大切です。
シャドウイングとかディクテーションといった対策法もあります。

問題集は基礎的なものはセンター試験の良質な問題がやまほど蓄積されていますし、
東大リスニング専用の対策本がありますから困りません。
灘高のキムタツ先生の本はおすすめです。

熱血教師キムタツの東大英語基礎力マスター Vol.7リスニング篇

熱血教師キムタツの東大英語基礎力マスター Vol.7リスニング篇

キムタツの東大英語リスニング BASIC (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

キムタツの東大英語リスニング BASIC (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

灘高キムタツの東大英語リスニング (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

灘高キムタツの東大英語リスニング (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

キムタツの東大英語リスニングSUPER (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

キムタツの東大英語リスニングSUPER (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

東大の英語リスニング15カ年[第5版] (難関校過去問シリーズ)

東大の英語リスニング15カ年[第5版] (難関校過去問シリーズ)

4(A)文法語法

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
4(A) 文法語法 10 6

誤った箇所を指摘する問題か整序問題が出ます。
他大でも似た問題を出すところがありますが東大はいやらしくて難しいです。
文法問題というか語法問題の比率が高めです。

コツをつかめばそれなりに点数がとれます。
一般的な文法問題集をやってもあまり意味がなく、
1問1点説もあるので、コスパが悪いです。

この設問のためにやるべきは過去問と模試問(各予備校の模試の過去問)をやれば十分です。
誤りを指摘する問題は、否定語/中学生でも知っている単語(動詞や副詞や代名詞)が大体答えだったりします。

最近は専用の問題集もあるみたいで便利ですね。

入試攻略問題集東京大学英語 2016 (河合塾シリーズ)

入試攻略問題集東京大学英語 2016 (河合塾シリーズ)

東京大学英語 1 文法・語法・語句整序 (河合塾シリーズ)

東京大学英語 1 文法・語法・語句整序 (河合塾シリーズ)

4(B)和訳

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
4(B) 和訳 12 8

英文和訳です。一文を和訳するシンプルなものです。
単語集に載っていない語彙が使われていたり、直訳しづらい文であることが多く、
過去問や模試問での慣れが必要です。

これも配点低い説があって個別対策するにはコスパが悪いので、
英語の基礎力を鍛える段階で和訳をしたら、あとは過去問・模試問で十分です。

英文和訳演習 (基礎篇) (駿台受験シリーズ)

英文和訳演習 (基礎篇) (駿台受験シリーズ)

英文和訳演習 (中級篇) (駿台受験シリーズ)

英文和訳演習 (中級篇) (駿台受験シリーズ)

英文和訳演習 (上級篇) (駿台受験シリーズ)

英文和訳演習 (上級篇) (駿台受験シリーズ)

5.長文読解

設問番号 設問種類 予想配点 目標点
5 長文読解 30 20

題材は小説やエッセイテイストのものが多く、
きっちりとした論文は1(B)で扱われます。

東大以外はきっちりとした論文ばかり出題されるため、
これまた東大の問題に慣れる必要があります。

分量は3ページくらいあるので、速読力が問われます。
しかもやや特殊で少しひねった問題が多いです。

一般的な英語の長文問題集ばかりで訓練すると東大長文では苦労することもあるので、
これまた東大の過去問や模試問がおすすめです。

東大の英語25カ年[第8版] (難関校過去問シリーズ)

東大の英語25カ年[第8版] (難関校過去問シリーズ)

東大英語もまずは基礎から

以上が設問別の特徴です。
そうはいっても対策は基礎固めからです。
英単語、英文法から始まる基礎固めの方法は、下記の記事をご覧ください。

ojuken.hateblo.jp

東大英語のまとめ

  • 東大英語は75〜80点以上取ろう
  • 対策は満遍なく
  • 過去問・模試問をやる

【計画】東大受験における目標の決め方

大受験における目標の決め方

東大合格をするためには戦略的に効率的な対策を行っていく必要があります。
そのためにまず最初に目標を立てましょう。

東大入試の配点

まず国立大学の試験は試験が2回あります。
一次試験はいわゆるセンター試験。マーク式です。
二次試験はいわゆる個別試験。大学別です。

センター試験の自己採点結果を見て個別に大学へ入試の申し込みをして、
二次試験を受験することになります。

二次試験を受けるようとするときに、
応募者数によってはセンター試験の点数で「足切り」をされ、
申し込みをしたのに試験を受けずに不合格になる場合があります。

東大の配点は、
センター試験が900点満点、
二次試験はセンター試験分が110点に圧縮され、これに個別試験分440点を加算し、550点満点です。

したがって、センター試験と二次試験の配点比率は「1:4」です。
東大の場合、センター試験の点数は圧縮後でいうと大体100点弱くらいで差がつかないので、
二次試験が合否の分かれ目です。

目標は合格最低点

目標は合格最低点です。
東大は公式に合格者の最高点・最低点・平均点を公表しています。
河合塾が運営している東大塾にまとまっていて便利です。

todai.kawai-juku.ac.jp

そうすると目標とすべき点数はだいたい下記になります。

科類 目標点
文科一類 360/550
文科二類 350/550
文科三類 350/550
理科一類 330/550
理科二類 320/550
理科三類 390/550

文系と理系は科目が違うため比較はできません。
科類間は科類別に採点してるかしてないかわかりませんがあまり気にしなくてよいです。

難しさは、次のような感じです。
文系・・・文一>文二>文三
理系・・・理三>>理一≧理二

文理含めた難しさは感覚的なものになりますが、
理三>>文一>文二>文三>理一≧理二
かなと思います。

詳しくは後述しようと思っていますが、
文系は合格点が高くて超得意科目がない限りどの科目も手を抜けません。
苦手があったら受かりません。
数学が苦手だから英語で頑張ろうと思ってもハードルが高いです。

理系は苦手があっても他の科目でカバーがしやすいです。
国語が苦手なら数学で稼げばよいということが実行しやすいです。

そう思うとなんだかんだで私の考える難易度は最低点順どおりということになります。

科目別目標点

目標点は科目別に立てましょう。
ある科目が苦手でも得意な科目で稼ぐ、といった考え方ができるようになります。

センター試験は100点だったと仮定して、
二次試験で必要な点数は下記です。

科類 二次目標点
文科一類 270/440
文科二類 260/440
文科三類 260/440
理科一類 240/440
理科二類 230/440
理科三類 290/440

これを前提に考えていきます。

文系(文一の場合)

文一志望の目標点を考えます。
点数のとりやすさから考えると下記が目安になると思います。

英語 数学 国語 地歴 合計
配点 120 80 120 60*2 440
目標点 80 50 60 40*2 270

文二、文三を目指すのでしたら、いずれかの科目を5〜10点下げて考えられます。

理系(理一の場合)

理一志望の目標点を考えます。
バランスよく取る場合は下記が目安になると思います。

英語 数学 国語 理科 合計
配点 120 120 80 60*2 440
目標点 75 45 40 40*2 240

理数で稼ぐなら英語が苦手で60点くらいだったとしても受かります。
英語が得意なら数学が30点取れなくても受かります。

まとめ

  • 東大は二次試験重視
  • 目標点は最低点
  • 目標点は科目別に決める

科目別の点数のとりやすさなどは別記事にて。

【計画】大学受験における志望大学の決め方

大学受験における志望大学の決め方

受験勉強を始める最初のステップは志望大学を決めることです。
効率よく勉強して難関大学に合格するためには志望大学を決めることがスタートです。
理由は大学によって出題される問題形式が異なって対策法が異なるからです。

やりたいことがあるか

●●大学の☓☓教授の元で△△学を学びたい!とお考えでしたら、志望大学は自ずと決まってくると思います。ですが、そういうケースは稀だと思いますから決め方の指針を述べたいと思います。

補足ですが、大学の先生は自分が大学に入学するときには、別の大学に移ってしまうケースがありますから注意してください。☓☓教授がいなくなっても、★★教授もいるくらいの気持ちがあるとよいかもしれません。

やりたいことがあるか(その2)

人生でやり遂げたいことがあったり、就きたい職業があれば、それを元に決めるのが一番です。弁護士になって企業法務に携わりたいから法学部、医者になって多くの人の命を救いたいから医学部というような決め方です。

基本的には素直に決めることでよいと思いますが、自分のやりたいことが必ずしもはじめに思い浮かんだ学部にいけばよいかというとそういうわけでもありません。

工学部に行った後に弁護士となれば技術に詳しい弁護士として重宝されるでしょうし、医療に携わりたいといっても医者ではなくて、厚生労働省の官僚になるとか医療系企業に就職するという手段もあります。職業ベースではなくて、成し遂げたいことをどう達成したいかから考えるとよいと思います。

理系か文系か

いきなり志望大学から決める方法もあるとは思います。漫画『ドラゴン桜』(もう昔の作品扱いでしょうか)は東大理一に絞っています。ただ、人生設計として理系か文系かの選択は大きいと考えますから順番にいきます。

多くの場合は高1で文理選択をすると思います。高1で受けた模試の成績を見て国語が苦手だから理系にしようとか、数学が嫌いだから文系にしようと考える方も少なくないと思います。

しかし、思った以上に文理選択は人生設計に影響しますから、得意・苦手を考慮しつつじっくり考えたほうがよいと思います。

文系の場合

4年間で卒業して就職する人が多いですが、ロースクール等の大学院に行く人もいます。大学入学後は授業に出るも良し、出席不要な授業をとって学外活動に励むも良し、自由です。卒業後は、弁護士・コンサル・官僚(公務員)になったり、総合職(企画・経理・営業等)として企業に就職したりします。

受験としてみれば、英語・数学・国語・地歴と満遍なく勉強する必要があります。ただ、帰国子女で英語ペラペラという例外を除けば、意外と数学が鍵で合否が分かれます。東大文一はみんなどれも高得点を取るので、一番差がつく数学で合否が決まるといってよいと思います。

理系の場合

基本的に大学院まで進学をして6年間大学にいることになります(お金もかかりますね)。1年生から授業はしっかり出ることになり、大学4年生になって研究室に所属すれば、土日を含めて毎日大学に通うことになるでしょう。卒業後は大学・企業等の研究者・エンジニア・医者等として働くことになります。理系というバックグラウンドを活かしてコンサル・弁護士・官僚になる人も少なくありません。

受験としてみれば、イメージ通り数学・理科が得意だと有利です。数学は数学3まで学習する必要があるため文系よりも対策にかかる時間は長いです。(数学・理科が苦手・嫌いだと大学に入ってからも苦痛かもしれません)

志望大学の選び方

結論からいって東大がおすすめです。ただ、現在の学力と入試本番までの期間によっては対策が間に合いませんから、その場合は慶應・早稲田がおすすめです。

なぜ東大か

なぜ東大がおすすめかというと3つのメリットを挙げます。

受験戦略上のメリット
  • 情報が多く対策法を計画しやすい

確かに東大合格は難しいです。しかし、だからこそ東大合格のための情報はたくさんあります。情報を見極めて、自分にあった対策法をすれば、十分合格する能力を身につけることができます。東大以外は断片的しか情報がなく、自分で過去問を見て分析して自分でその大学に合った参考書を探しだす必要があったり、予備校に通ったとしても教材が少なくてその大学では出題されないような問題の対策をする必要があって非効率的です。

  • 志望校変更がしやすい

東大を目指して万が一挫折しても基礎固めをしていればどの大学でもランクを下げられます。逆に東大以外の大学を目指して途中で東大に上げるケースもあるでしょうが、東大合格に絞った対策をしている場合と効率性が違います。

  • 合格できたら嬉しい

合格したときの妄想をするときに東大が一番楽しいと思います。まさか自分が東大に!?という妄想はモチベーション管理の上で実は重要です。

学生時代のメリット
  • 周りが優秀な人ばかり

言うまでもなく優秀な人が多いです。効率的に物事をこなす力があります。また、受験勉強で培った論理力があって、そういう意味でのコミュニケーション能力はピカイチです。自分の知らない見識を持っている人がいて刺激的な学生生活を送ることができると思います。

  • 立地最高、チャンスにありふれている

1〜2年のキャンパスは駒場にあります。渋谷・新宿といった都心に近いです。3〜4年のキャンパスは本郷にあります(主として教養学部は除く)。山手線の中にあります。有名企業のインターン・アルバイトに参加しやすい環境です。イベントも多いですし、文化施設も豊富です。

  • 就職も有利

言うまでもなく就職で有利です。早慶より就職者数が少ない企業がありますが、それはそもそも東大生が早慶生より少ないからです。あるいは東大生に人気がない企業だったりします(良くも悪くもナンバー1主義者が多いです)。

大学卒業後のメリット
  • ビジネスチャンスが大きい

社会的信用が高いです。東大卒の人からの信頼も厚いです。大学の同期や先輩・後輩が有名企業や官庁等にいるためネットワークが活かせます。

  • これまでの努力の応用

受験で培った、自己管理能力はビジネスでそのまま活かせます。受験としても処理能力はもちろん論理力・要約力・文章作成力は東大生がダントツです。

  • 自信を持てる

東大合格したことはひとつの成果・成功です。成功経験は自信につながります。

なぜ早慶

東大合格の時間が間に合いそうにない場合は早慶がおすすめです。科目数が少なく、記述問題もあまりないため、東大に比べて対策に時間を要しません。学部ごとに受験できるためチャンスが多いです。大学卒業後は東大に比べて卒業生の数が多いためネットワークが強いです。

いつまでに決めるべきか

文系か理系か

ポイントは3つです

  • 数学の対策スピード
  • 高校の文理選択
  • 理科or地歴の対策期間

数学の対策スピード

別に記述予定ですが数学は理系なら数学3までの基礎固めを早めに行う必要がありますが、これは高1から始める場合には1年で終わる話ではありません。特に中高一貫の人でない理系の人は数学を重点的に学習していく必要があり、その意味では早急に文理判断をすることが望ましいです。悩む場合には理系のスピードで学習していくことをおすすめします。

高校の文理選択

高校の授業もありますから高校の文理選択までに決めることが最善です。ただ、高校の文理選択後に文転または理転することも可能です。しかし、クラスを移ることが難しい場合には、入試で使わない科目の授業を受けなければなりません。

理科or地歴の対策期間

理系の場合の理科、文系の場合の地歴の対策は1年あれば間に合います。ですから、最後の決めは高2から高3になるときです。高3の途中で切り替える場合は浪人覚悟である必要があると思います。

まとめ

  • 東大がおすすめ
  • 時間がなければ早慶がおすすめ
  • 文理・学部はやりたいことで決めればOK

東大の場合の具体論は別記事に譲ります。